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自動販売機による消費税還付作戦を封じ込める22年税制改正

自動販売機による消費税還付作戦とは、たとえば、・・・

新たに賃貸マンションを建築して不動産賃貸業を始めようとする個人事業者が、賃貸マンションを年末に完成し翌年から賃貸を始める予定をたてます。
マンションが完成する年から消費税課税事業者を選択します。
建築中のマンションに自動販売機を設置します。
その年の売上は自動販売機の売上高だけであるため、課税売上割合は100%(95%以上)であり、マンションの建築費の全額を仕入税額控除の対象にでき、消費税の還付を受けることになります。
その翌年は課税事業者ですが、簡易課税を選択します。
マンション完成年の売上(自動販売機の売上)はおそらく1000万円以下ですので、翌年に「課税事業者選択不適用届出書」を出して、その翌年は免税事業者になるという筋書きです。
新聞紙上をにぎわしたこともありますので、ご存知の方も多いと思います。

今回の税制改正で、(1)課税事業者を選択した事業者が課税事業を強制される2年間、又は(2)資本金1,000万円以上の新設法人の設立事業年度とその翌事業年度において税抜100万円以上の固定資産(調整対象固定資産)を取得した場合には、その固定資産を取得した年から3年間は課税事業者であることを強制されることとなりました。また、その間は簡易課税制度を選択できないこととしました。

この改正は、(1)については、平成22年4月1日以後に課税事業者選択届出書を提出した事業者の同日以後開始する課税期間から適用し、(2)については、同日以後設立された法人について適用します。

この改正は、賃貸マンション等の建設に関する過度な節税対策を封じ込めることを目的としたものですが、そうでない場合にもこの改正の影響を受けるケースが考えられます。
たとえば、資本金1,000万円以上の新設法人が設立1期目に調整対象固定資産を取得した場合、設立1期目の売上が1,000万円以下でも第3期が免税にならないケース等です。

今後の改正の動向に注意しつつ、消費税のシミュレーションは一層慎重に行う必要があります。