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相続特集

3. 相続財産を分けやすくする

相続財産が現預金だけで不動産が含まれていない場合、誰にいくら相続するかだけが問題になります。相続人も相続した現預金の中から相続税を納付してその残りが正味自由に使える相続財産ということになります。

1億円で購入した土地を相続した場合、おそらく土地の評価額は8,000万円とかもっと少ないかもしれませんから、相続税は減額になります。相続税を減らす=相続対策と考えるなら、生前に1億円で土地等を購入することをお勧めします。しかし、相続財産を複数の相続人の間で分けて、その後、相続人が相続税を納付することまで考えると、かならずしも1億円で土地を購入することが良かったとはいえないかもしれません。

1億円で購入した土地は、1億円の現金に比べて、複数の相続人の間で分けるのが面倒です。不動産を共有名義にするのは将来に禍根を残しかねませんので、共有名義にしないで、各相続人間の単独名義に分けるべきです。しかし、土地を分けるといっても相続人間で使い道が異なり、分割は容易ではないでしょう。また、土地を購入した分預貯金が少なくなっていますので、相続人は納税資金に苦慮することになる可能性もあります。必ず後で必要になるお墓等の非課税財産を生前に購入しておくことは良策ですが、分けるのに頭を抱えてしまうような不動産を購入して預貯金を減らすのは良策とはいえません。

逆に、土地を子供二人に相続させることを考えて、生前から整理して二人分用に分割しておいたり、不要な土地を売却して現金化しておくなど、分けやすくしておくことは有効です。
もちろん、相続人が一人しかいないとか、分割のトラブルを考慮に入れる必要がない場合は、下記のように土地の評価額を下げることで相続税を減らすことができます。

未使用の土地や駐車場として貸している土地に貸家を立てる。
貸家の賃借人とそれ以外の人に貸している駐車場は、貸家の賃借人専用の駐車場にすることで、自用地評価から貸家建付地評価に変わり、評価減になる。

相続財産が自宅と少ない預貯金の場合、どうすればよいか・・・、非常によくあるケースです。親は同居する子供に自宅の土地と建物を相続させるように遺言書を残し、さらに生命保険に加入し、同居する子供を受取人とします。そうすれば、その子供は、保険金を原資としてその他の相続人に現金を渡すことができます。このように生命保険を使った代償分割という方法もあります。