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年金と生命保険の税金について

7月6日、最高裁は生命保険加入者が死亡した後に遺族が年金形式で受け取る保険金について、相続税の課税対象とした上、受け取るたびに所得税も課すのは違法な二重課税であるとの判断を示しました。
そこで、年金と生命保険の課税関係についてまとめてみました。

(1)
公的年金は、支払った時、全額所得控除(社会保険料控除)され、給付を受けた時、雑所得として課税されます。(公的年金等控除あり)
(2)
企業年金は、支払った時、全額所得控除(社会保険料控除・生命保険料控除・小規模企業共済等掛金控除)され、給付を受けた時、年金部分は雑所得、一時金部分は退職所得として課税されます。(公的年金等控除・退職所得控除あり)
なお、遺族一時金・死亡一時金や遺族年金については、所得税・住民税は課税されませんが、相続税の対象になります。
(3)
個人年金は、保険型と貯蓄型等があります。
貯蓄型は金融商品等に対する課税と同様の扱いとなります。
保険型については、支払った時生命保険料控除が受けられ、受け取った時の課税関係は、下表の通りです。(契約者=保険料負担者)
受取事由 受取人 受取形態 課税関係
年金開始前の解約 契約者 一時金 一時所得
(所得税)
契約者以外 一時金 贈与税
年金開始前の被保険者の死亡 契約者 一時金 一時所得
(所得税)
契約者(=被保険者)以外 一時金 相続税
契約者(≠被保険者)以外 一時金 贈与税
年金の支給開始 契約者 年金で取得 雑所得
(所得税)
一時金(保証期間部分) 雑所得
(所得税)
一時金(確定年金)で取得 一時所得
(所得税)
契約者以外 年金で取得(年金開始時) 贈与税
年金で取得(年金受取時) 雑所得
(所得税)
一時金で取得 贈与税
年金開始後の被保険者の死亡 契約者 一時金で取得 一時取得
(所得税)
年金で取得 雑所得
(所得税)
契約者(=被保険者)以外 一時金で取得 相続税
年金で取得(権利取得時) 相続税
年金で取得(年金受取時) 雑所得
(所得税)
契約者(≠被保険者)以外 一時金で取得 贈与税
年金で取得(権利取得時) 贈与税
年金で取得(年金受取時) 雑所得
(所得税)

白色部分は、相続税(贈与税)と所得税・住民税とで2回課税されています。