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個人の青色申告の承認取り消しについて

個人事業者は、日々の取引を正確に帳簿につけ、それによる正しい申告を行った場合、一定期日までに青色申告承認申請書を提出すれば、特別の経費を認められるなどいくつかの特典が受けられます。では、どんな場合にいったん承認された青色申告が取消されるのでしょうか?

国税庁は、個人の青色申告の承認の取消しは、事実や記帳状況等を総合勘案の上、真に青色申告を提出するにふさわしくない場合について行うこととし、その場合の取扱基準の整備を図り、平成12年3月に「事務運営指針」を示しました。それによると、下記のような場合に青色申告の承認の取消しを行うとしています。

1.
個人が備付、記録又は保存している帳簿書類が財務省令の規定に準拠していない場合。税務調査に当たり帳簿書類の提示を再三にわたり求めたにもかかわらず、正当な理由なくその提示を拒否した場合。
財務省令に準拠した帳簿書類とは、
(1)事業所得・事業的規模の不動産所得を営んでいる(65万円控除を受ける)場合
正規の簿記の原則に従い、日々の取引を継続して正確に計算し、帳簿に記録する。貸借対照表、損益計算書を添付する。
(2)(1)以外
その事業内容に応じ、必要な帳簿(現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳等)に取引を記帳する。損益計算書を添付する。
(3)小規模な不動産所得や農業などの事業所得者は、納税地の税務署に「現金主義の所得計算による旨の届出書」を提出して、「現金主義簡易簿記」を選択できます。
2.
帳簿書類の備付け、記録又は保存について税務署長の指示に従わなかった場合。
3.
帳簿の一部又は前部に隠ぺい・仮装の事実があり、その影響による金額が当初の所得金額の50%を超える場合等適正な申告が疑わしいとき。期限内に申告しなかった場合。
4.
税務署帳は、取消理由があっても必ず取消をしなければならないわけではなく、判断の余地がある。又、逆に、二重帳簿を作成したり、50%という形式基準を僅かに下回る過少申告を毎年継続的に行っている場合など相当の事情がある場合には、青色申告の承認を取り消す場合がある。